「何をつくるのか」を、考え続ける。
スライドで見る — Founding Vision(全7枚)
私たちは今、AIの急速な進化によって、技術開発やイノベーションのあり方そのものが大きく変わる時代の入口に立っています。
かつて、新しい事業を立ち上げるためには、優秀なエンジニアを集め、時間と資金をかけてシステムを開発すること自体が、大きな競争力になりました。 しかし生成AIの進化によって、プログラミングをはじめとする多くの実装技術が、急速に多くの人へ開放され始めています。
もちろん、高度なエンジニアリングや、実際の製品を量産可能なレベルまで完成させる技術の重要性が失われるわけではありません。 一方で、「実装できること」そのものの希少性は、確実に低下していくでしょう。
同じ変化は、アイデアの世界にも起きています。 一般的な新規事業やサービスについてAIに問いかければ、短時間で数十、数百のアイデアを得られるようになりました。 したがって、単にアイデアを数多く出すことも、これからは十分な差別化になりません。
だからこそ私たちは、AI時代には、
そして、
「従来の延長線上にはない、どれだけ強い原理や構想を生み出せるのか」
の価値が、これまで以上に高まると考えています。
Incremental Improvement と Discontinuous Innovation
大企業には、極めて優秀な人材と、多くの分野の専門家がいます。 既存の製品やサービスを数%、数十%改善していく技術開発では、長年蓄積された専門知識、経験、データ、設備、顧客理解が極めて大きな力を発揮します。 これは大企業が持つ圧倒的な強みです。
一方で、既存技術の数倍、時には10倍以上の性能差やコスト差を生み出し、既存市場の前提そのものを変えるような不連続なイノベーションは、必ずしも一つの専門分野をそのまま深く掘り下げた先だけから生まれるとは限りません。
むしろ、
一見関係のない複数の技術や産業の間にある、
から大きな飛躍が生まれることがあります。 私たちは、この境界領域に大きな可能性があると考えています。
専門家の「深さ」と、ideaccの「横断」
専門家の存在は、革新的な技術を実現するために不可欠です。 しかし、最初のアイデアやコンセプトを生み出す段階では、必ずしも一つの領域について最も詳しいことだけが有利に働くとは限りません。
専門性が高くなるほど、その分野において「何が常識で、何が難しく、通常どのように設計するか」という非常に価値の高い知識が蓄積されます。 一方、まったく新しい構造を考える際には、時として、その常識から一度離れて考えることも必要になります。
という境界を越えてみる。 そして、異なる分野ですでに成立している技術を、別の課題へ接続してみる。 そこから、不連続な発想が生まれることがあります。
ideaccは、あらゆる技術分野の専門家であろうとは考えていません。 むしろ私たちの役割は、一つの専門領域の中に閉じることなく、多くの技術を「それは何ができる技術なのか」というファンクションから捉え直し、異なる分野の間を横断し、新しい組み合わせを発見することです。
そして、新しいコンセプトが生まれた後には、その分野で世界最高水準の知識を持つ企業の専門家と議論し、技術をさらに深く、現実的なものへと進化させていく。
私たちは、
に大きな価値があると考えています。
外部だからこそ見える、新しい選択肢
企業が長年蓄積してきた技術、設備、サプライチェーン、顧客基盤は、容易に再現できない大きな資産です。 その一方で、既存事業が大きく成功しているほど、その技術体系や製品アーキテクチャを前提として次世代技術を考えることも自然なことです。
ideaccは、その企業の外にいるからこそ、
という問いからスタートすることができます。
私たちが提供したいのは、企業内部の研究開発を代替することではありません。 社内の延長線上とは異なる、新しい出発点を提供することです。
その出発点を企業の専門家が評価し、磨き、実装し、世界市場へ展開する。 この組み合わせによって、企業内部だけでも、ideaccだけでも生み出せなかった新しいイノベーションが生まれると考えています。
スタートアップにも、別の可能性を
同時に、日本のスタートアップのあり方についても、私たちは新しい可能性があると考えています。
現在のスタートアップでは、自ら課題を発見し、アイデアを考え、資金を調達し、チームをつくり、製品を開発し、営業し、会社を成長させる—— そのすべてを一人の起業家に求める、いわば「シンガーソングライター型」の起業家像が理想とされる傾向があります。
しかし、卓越した事業推進能力を持つ人が、必ずしも革新的な発明を生み出す人とは限りません。 反対に、非常に優れた発明を生み出す人が、資金調達、組織経営、営業のすべてを得意としている必要もありません。
音楽や映画の世界では、作曲家、脚本家、プロデューサー、演者が分業することは当然です。 スタートアップにも同じような分業があってよいと考えています。
ideaccは、そのための「原作」となるアイデアを提供する存在にもなりたいと考えています。
アイデアそのものを、価値ある知的資産へ
私たちが考えるアイデアとは、単なる思いつきではありません。
必要であれば、製造方法、システム構成、事業モデル、用途展開まで考える。 そこまで進めることで、初めてアイデアは企業が評価できる「知的資産」になると考えています。
ソフトウェアの世界では、GitHubなどを通じて、過去の成果の上に新しい成果を積み上げる文化があります。 しかしアイデアの世界では、いまだに多くの人が毎回ゼロから考え始めています。
技術や発明についても、既存の知見をファンクションとして蓄積し、それらを異分野へ転用し、組み合わせ、さらに新しい発明へと進化させることができるはずです。 AIは、その可能性を飛躍的に高めました。
ideaccが提供するもの
ideaccは、受託開発会社でも、一般的なコンサルティング会社でもありません。
私たちが提供したいのは、
です。それを技術として検討し、知的財産として形にし、必要に応じて試作・検証へ進め、最もその価値を活かすことのできる企業へ届ける。
企業にとっては、自社の研究開発組織とは異なる視点から生まれる「外部の発明エンジン」。
スタートアップにとっては、自らゼロから発明しなくても、新しい事業へ挑戦できる「原作の供給源」。
その両方になりたいと考えています。
idea + access / acceleration
ideaccという社名には、
という意味を込めています。
アイデアから、必要な技術へアクセスする。専門知識へアクセスする。世界中の企業や研究者へアクセスする。 そして、そのアイデアが知的財産となり、製品となり、事業となり、社会へ届くまでを加速する。
AIによって「つくる力」が急速に広がっていく時代だからこそ、これから最も重要な問いは、
ideaccは、その「何をつくるのか」を考え続けます。
既存技術の延長線上だけではない。一つの産業だけでもない。一つの専門分野だけでもない。 技術と技術の間にある、まだ十分に探索されていない領域から、新しい可能性を見つけ出す。
そして、それを実現する力を持つ世界中の企業や人々とともに、社会や産業にインパクトを与えるイノベーションへ育てていく。
それが、ideaccを設立した理由です。